つぎのような項目がよく聞かれる内容です。
相続税調査の事前対策や相続生前対策で注意しておきましょう。
目次
1. 相続人の生い立ちから家族構成
亡くなった方がどこで生まれて、親族構成はどうなっているのかを確認することで、誰に生前贈与をする(預金を動かす)可能性があるのか調べるため
2. 最終住所地までの転居地
過去に住んでいた場所に不動産や預金を残している人もいます。過去から現在までの住居地の周辺の預金を含めた財産が残されている可能性があるか調べるため
3. 過去の勤務先や親の相続について
亡くなった人の財産がどう作られてきたのか調べるために、勤務先からの退職金や親からの相続財産の有無などを確認する。
4. 生前贈与について
相続税の計算では過去三年以内の贈与を加算して(なかったものとして相続時の財産に加えて)計算するのでこれは特に調べられます。
5. 亡くなる直前までの現金預金の管理状況
誰が預金を管理していたのかを調べて、生前贈与と名義預金(家族や他人の名前を借りて預金すること)の存在がないか確認します。
これに伴って家族の通帳の開示を求めることもあります。また、税務署は職務権限で一家の過去の預金の動きを銀行に記録が残っている限り調べることができます。通常銀行には10年間の記録が残っていますから、税務署は捨ててしまった通帳も復元できます。
6. 海外送金・海外渡航歴
海外に財産をもつ人が増えてきているので、海外送金履歴(海外に送金すると税務署に支払調書が送られます)があると、その行き先をパスポートの渡航履歴と共に調べられます。
7. 亡くなった人の趣味
相続財産に、書画骨董美術工芸品がないかを確認します。業者の購入(支払い)履歴から調査し、刀剣などは警察への届出等から調査します。