Q.借金がある場合について


Aさんの母が今年亡くなりました。

Aさんの母には多額の借金があるので、家族全員で相続放棄の手続きをすることにしました。

家族は、Aさんの他に、Aさんの父と弟、Aさんの祖母(Aさんの母の母)がいます。

Aさんは、Aさんの母の生前に、Aさんの祖母の養女になる手続きをしています。

その場合の相続放棄の順番を教えてほしいと相談に来られました。

 

A.
相続放棄は、まず第1順位の相続人から放棄の手続きを行います。

第1順位の相続人の相続放棄が認められたら、第2順位の相続人、第3順位の相続人の順に手続を行います。

その際に、Aさんの父と弟も相続放棄をし、第1順位の相続人が全員放棄してしまうと相続の順番が第2順位の直系尊属に移ります。

これを受けて、第2順位のAさんの祖母が相続放棄の手続き申立が可能となります。

そして第2順位の直系尊属の相続人が全員放棄をしてしまうと、第3順位の被相続人の兄弟姉妹に相続の順位が移ります。

これをうけて、Aさんは第3順位の兄弟としての地位にもとづき、再度、相続放棄の手続きをすることになります。

 

この記事の監修者

宮澤 博

宮澤 博 (税理士・行政書士)

税理士法人共同会計社 代表社員税理士
行政書士法人リーガルイースト 代表社員行政書士

長野県出身。お客様のご相談に乗って36年余り。法人や個人を問わず、ご相談には親身に寄り添い、お客様の人生の将来を見据えた最適な解決策をご提案してきました。長年積み重ねてきた経験とノウハウを活かした手法は、他に類例のないものと他士業からも一目置くほど。皆様が安心して暮らせるようお役に立ちます。