相続財産の中に預金が含まれている場合、その預金は相続人への「払戻し」か「名義変更」の相続手続きを行って相続することになります。ただし、預金の相続手続きの方法は金融機関ごとに異なるため、亡くなった人がどの金融機関に預金を持っているかが重要になります。もし、亡くなった人が複数の金融機関に口座を所有している場合には、各金融機関で所定の手続きをしなければなりません。

今回は、「ゆうちょ銀行」での相続手続きについて、手続きの流れや必要書類などをご説明しま

「ゆうちょ銀行」のホームページは→コチラです。(下記のフリーダイヤルは、「ソレイユ相続相談室」へつながります。お間違えないようお願い致します。)

更新日:2022年5月9日

相続財産にゆうちょ銀行の預金口座がある方へ

亡くなった方が、ゆうちょ銀行の預金口座を持っていた場合、相続発生後にどのような手続きをすればよいのか、色々と調べる方も多くいらっしゃいます。

こちらの記事では、亡くなった方の相続財産の中に、ゆうちょ銀行の預金があった場合の相続手続きの仕方を解説しています。

ゆうちょ銀行の相続手続きの流れ

亡くなった人がゆうちょ銀行に口座を持っており、その口座の相続人が決まったら、以下の手順で相続手続きを進めていきます。

ゆうちょ銀行の相続手続きの流れ
①相続手続きの申請、②必要書類のご案内を受け取る、③必要書類を提出、④払戻しまたは名義変更

①相続手続きの申請

預金の相続手続きを行う場合は、初めに銀行へ申請をします。ゆうちょ銀行の場合は、初めに「相続確認表」を最寄りの郵便局の貯金窓口に提出して行います。

ゆうちょ銀行の相続手続き申請の図
ゆうちょ銀行の相続確認表の画像1
ゆうちょ銀行の相続確認表の画像2
ゆうちょ銀行の相続確認表の画像
ゆうちょ銀行の相続確認表の画像1
ゆうちょ銀行の相続確認表の画像2
ゆうちょ銀行の相続確認表の画像

相続確認表は、ゆうちょ銀行または郵便局の貯金窓口で受け取ることができますが、ゆうちょ銀行のホームページでもダウンロードすることができます。

なお、相続確認表を提出し、相続手続きの申請を行っただけでは、払い戻しや名義変更などの手続きは完了しませんのでご注意ください。

また、相続確認表を提出した時点から、亡くなった方の口座からお金を引き出すことはできなくなります。申請をする前に、水道・光熱費や家賃などの自動振替の引き落とし先になっていないかを確認しておきましょう。

②ゆうちょ銀行から「必要書類のご案内」を受け取る

相続確認表を提出してから1〜2週間ほどで、ゆうちょ銀行から「必要書類のご案内」と「預金等相続手続請求書(名義書換請求書兼支払い請求書)」が送付されます。預金等相続手続請求書は必要書類の提出の際に一緒に提出する書類ですので、必要事項を記入しておきます。

ゆうちょ銀行の預金等相続手続請求書(名義書換請求書兼支払い請求書)
ゆうちょ銀行の預金等相続手続請求書(名義書換請求書兼支払い請求書)の画像
ゆうちょ銀行の預金等相続手続請求書(名義書換請求書兼支払い請求書)
ゆうちょ銀行の預金等相続手続請求書(名義書換請求書兼支払い請求書)の画像

②必要書類を提出

ゆうちょ銀行から送付された預金等相続手続請求書に必要な情報を記入し、その他の必要書類を添付して提出します。提出先はゆうちょ銀行または郵便局の貯金窓口です。窓口で提出する場合は、原則として相続確認表を提出した窓口に提出してください。

ゆうちょ銀行での相続手続きに必要な書類をまとめましたので、以下でご確認ください。

【ゆうちょ銀行の相続手続きで必要な書類】

このほかにも、相続の形態によって併せて必要となる書類が出てくる場合があります。詳しくはゆうちょ銀行から送付された「必要書類のご案内」ご確認ください。

③払戻し又は名義変更

必要書類を提出し、書類に不備がなければ、提出から1〜2週間ほどで指定の口座に振込み等がされ、手続きが終了します。

ただし、提出した書類に不備がある場合や、相続の処理が混み合っている場合には、手続きの終了まで1ヶ月ほどかかる場合があります。

ゆうちょ銀行の相続手続きで注意するポイント

ゆうちょ銀行で相続手続きの申請をする場合は、ゆうちょ銀行の相続コールセンターへ電話するか、郵便局の貯金窓口へ直接出向いて行います。初めに提出する「相続確認表」を窓口で提出した場合には、必要書類の提出も同じ窓口で行うことになりますのでご注意ください。

また、ゆうちょ銀行の窓口が開いているのは、一般的に平日9時から16時まで、相続コールセンターの受付時間は平日9時から17時までです。お仕事などで忙しい方にとっては、なかなか窓口に行ったり電話をしたりする時間が取れず、手続きが進まない…という方も多いのではないでしょうか。

さらに、相続手続きには戸籍謄本や印鑑証明書などの書類を集める必要があります。場合によっては取得に時間がかかってしまうこともありますので、必要書類は早めに準備しておきましょう。

「相続手続きの方法が分からない」「忙しくて手続きをする時間がない」など、お困りの方は相続に詳しい専門家に手続きを依頼することをお勧めします。

銀行の相続手続きは専門家に相談を

銀行での相続手続きは必要書類も多く、時間と労力がかかります。特に、仕事や育児で忙しい方にとっては、なかなか手続きを進められず、預金の相続が遅れてしまう可能性もあるのです。

また、相続財産は預金だけではありません。自宅や自動車、有価証券などの相続手続きも必要となります。面倒な相続手続きを相続人だけで行うのは難しい場合には、相続に詳しい専門家に一括して依頼することをお勧めします。

ソレイユ相続相談室では「相続手続き安心パック」をはじめ、相続の専門家によるさまざまなサービスを提供しております。難しい手続きは専門家に任せて円満に相続を終えたいという方は、ぜひ一度ご相談ください。

この記事の監修者

宮澤 博

宮澤 博 (税理士・行政書士)

税理士法人共同会計社 代表社員税理士
行政書士法人リーガルイースト 代表社員行政書士

長野県出身。お客様のご相談に乗って36年余り。法人や個人を問わず、ご相談には親身に寄り添い、お客様の人生の将来を見据えた最適な解決策をご提案してきました。長年積み重ねてきた経験とノウハウを活かした手法は、他に類例のないものと他士業からも一目置くほど。皆様が安心して暮らせるようお役に立ちます。