Q
昨年の暮れに父が亡くなりました。
相続人は、母と兄と私の3人ですが、遺産分けの話が難航し、相続税の申告期限まで遺産の分割が間に合いそうにありません。
それでも、相続税の申告はしなければならないのでしょうか?
A
相続税の申告にあたり、申告時までに遺産の分割がされていない場合でも、
分割されていない財産については、各共同相続人が、民法の規定による相続分の割合に従って、
その財産を取得したものとして計算をし、相続税の申告が必要となります。
この場合、未分割財産については、配偶者の相続税額の軽減の対象となりませんし、
小規模宅地の特例の適用の対象からも外れますので、その分、分割協議後に申告する場合に比べ、税負担額が重くなります。
その後、申告期限後3年以内に遺産が分割された場合には、配偶者の税額軽減の適用や、小規模宅地の特例の適用がありますが、
適用を受けるためには、当初相続税申告時に、「申告後3年以内の分割見込書」をあらかじめ提出する必要があり、
また、遺産分割の日の翌日から4か月以内に更正の請求書の提出が必要です。