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被相続人の債務

被相続人の債務

相続税は被相続人(亡くなった人のことを言います。)の正味の財産に課税されます。
正味の財産とは、プラスの財産からマイナスの財産を控除したものを言います。
相続というと現預金や不動産・有価証券などのプラスの財産に目が行きがちですが、借入金や未払金などの債務も把握しなければなりません。
 
 

債務の内容

相続税を計算する上では、マイナスの財産(大きな意味での債務)とは、
①葬式費用と、②借金などの債務の2つを言います。
プラスの財産から差し引くことができる債務は、被相続人が死亡したときに現にあった債務で確実と認められるものに限られます。
債務には次のようなものがあります。

(1)銀行や会社などからの借金や未払い利息
(2)治療費・入院費などの医療費未払い分
(3)未納の税金 

(4)被相続人の亡くなった年の1月1日から亡くなった日までの所得にかかる所得税

(いわゆる準確定申告による所得税)

控除対象とならない債務

被相続人が生前に購入したお墓の未払代金など非課税財産に関する債務は、遺産総額から差し引くことはできません。
 

保証債務の債務控除

原則として、保証債務は債務控除の対象となりません。
実際に保証人がその債務を履行しなければならない場合で、かつ、主たる債務者から弁済を受ける見込みのない場合には、その弁済不能部分の金額については、債務控除の対象となります。

債務を遺産総額から差し引くことができる人

債務などを差し引くことのできる人は、その債務などを負担することになる相続人です。
なお、相続人や包括受遺者であっても、相続または遺贈により財産を取得したときに日本国内に住所がない人で日本国籍を有していないなど、一定の条件に該当する相続人は、遺産総額から控除できる債務の範囲が限られています。

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